セックスレスなどの性の不一致を理由に、離婚ができる場合があります。
夫婦間で話し合い双方が同意すれば、性の不一致を理由として離婚することができます。このように、夫婦が同意により離婚することを協議離婚と言います。
相手方が離婚について同意しない場合や、復縁を望んでいるときは、離婚調停を経て離婚訴訟に進みます。性交渉は結婚生活において重要な要素であるため、夫婦間に愛情や信頼関係があり、お互いの納得の上である等の事情がない限り、一方的な性交渉の拒否は「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当する可能性があります。
まず、セックスレスを理由に離婚する前提として、婚姻関係が破綻に至っている必要があります。
婚姻が破綻に至っているか否かは、婚姻継続の意思が喪失しているか、婚姻共同生活を回復する見込みがないかという主観及び客観的側面から、婚姻が破綻に至っているか否か判断されます。
妻が子供を望むが、夫が性交渉を断り続けているというような場合では、結婚当初から子供を作らないというような合意がない限り、早く離婚しないと高齢出産となってしまうリスクもあるため、離婚原因として認められやすくなります。
また、相手方が不倫や浮気をしてパートナーとの性交渉に応じないという場合には、「不貞行為」(民法770条1項1号)も加わるため、離婚が認められやすくなります。
もっとも、性交渉をしなくなったことについて正当な理由がない場合には、「婚姻を継続し難い重大な事由」に当たるほどの重大性は認められず、離婚が認められない可能性が高いです。
加えて、ご自身が不倫をしている場合には有責配偶者の扱いとなり、信義則上離婚は認められません。
セックスレスなどの性の不一致は、プライベートな問題であり客観的な証明が困難であり、離婚原因として認められるかはケースバイケースです。そのため、性の不一致が離婚原因っか否かについては弁護士に相談することをおすすめします。
柳原法律事務所は、幅広い経験と知識を活用し、お客様のお悩みに全力で取り組みます。東京都杉並区・世田谷区・渋谷区・武蔵野市を中心に、東京都全域、埼玉県、神奈川県、千葉県にお住まいのお客様のご相談に対応しております。不貞行為を原因とするような一方に責任が大きい離婚や、性格の不一致のように双方の関係性に問題がある離婚など様々な離婚に対応しておりますので、当事務所までお気軽にご相談ください。
セックスレスを理由に離婚できるか?
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